社長からのIRメッセージ

代表取締役社長 兼 社長執行役員 冨山 隆

日産車体株式会社取締役社長の冨山でございます。

2025年3月期の我が国経済は、雇用や所得環境の改善により景気は緩やかな回復基調が続いた一方で、海外景気の下振れが我が国の景気を下押しするリスクに留意する必要がありました。
当社グループを取り巻く環境は、原材料価格の高騰や需要の変動など、先行き不透明な状況が続きました。このような環境において、当社が日産自動車株式会社から受注しております自動車の売上台数は、前連結会計年度と比べ5.3%増加の146,521台となりました。売上高は、主に前型車に比べ売上価格の高い「新型インフィニティQX80」や「新型パトロール」、「新型アルマーダ」による増加等により、16.4%増加の3,505億円となりました。
損益面では、営業利益は上期においては新型車の生産に要した追加コスト等の影響により前年上期と比べ減少したものの、下期で「新型アルマーダ」が立ち上がったことに加え、前第4四半期において発生した能登半島地震の影響による構成部品の供給不足がなくなったこと等から前連結会計年度と比べ425.7%増加の51億円、経常利益は319.9%増加の58億円、親会社株主に帰属する当期純利益は645.1%増加の30億円となりました。

当社の主要事業は次の3つになります。

1つ目は、「商用車・プレミアムカー」です。
独自性の進化・深化により、ものづくり技術力・生産性の向上を図るとともに、商品の付加価値を高め利益と売上台数の拡大を図ります。
2つ目は、「特装車」です。
将来の成長性と高い収益性が見込める特装事業において、お客さまのニーズの多様化に迅速に対応することで事業拡大を図ります。
3つ目は、「サポート事業」です。
サービス部品生産やエンジニアリング受託業務、電動化対応を含む各種サポート事業について、生産量・業務量の拡大を図ります。

当社は、「気候変動への対応の必要性」、「市場のニーズの変化」、「企業に求められる社会的責任の高まり」、「労働人口、従業員の意識の変化」、これらの環境変化を認識し、2023年度に2023-2027中期経営計画をスタート致しました。

これらの環境変化を踏まえ、目指す姿を「商用車とプレミアムカー、特装車、サポート事業で社会に貢献し、お客さまから頼られる唯一無二の存在となる。」と定め、これら3つの主要事業の拡大を図ってまいります。

1つ目の柱は、「持続可能な企業基盤」です。
本中期経営計画では活動の柱の中心に「持続可能な企業基盤」を掲げ、ESGすなわち「環境」、「社会」、「ガバナンス」の課題に取り組み、サステナビリティを中心に据えた事業活動を推進しております。

2つ目の柱は、「魅力ある商品の創出」です。
2024年度は、新型インフィニティQX80、日産パトロール・アルマーダのフルモデルチェンジを実施しました。さまざまな先進技術を搭載し、高級感、パワフルさ、快適な乗り心地を追求した日産を代表するフラッグシップモデルになっています。
特装車では、高規格救急車(パラメディック)において過去最高の受注台数を達成しました。また、新たな車中泊のカタチを提案する「MYROOM」シリーズでは、キャラバンMYROOMに続いてコンパクトなサイズのNV200バネットMYROOMの生産を開始し、好評をいただいています。

3つ目の柱は、「独自性の進化と深化」です。
湘南工場では、2025年末にADの生産終了を予定しており、NV200バネットの単独生産に対応した最適な工程の構築を図っていきます。
日産車体九州株式会社では、2024年度に生産を開始した新型車3車種の高い市場要望に応えるため、さらなる生産性の向上と生産能力を上げる取り組みを進めています。
サービス部品生産業務では、少量生産に対応する工法などの技術開発を推進し事業拡大と収益改善を図っていきます。

2023-2027中期経営計画の折り返しの年に当たり、引き続き、当社の強みである開発から生産まで一貫したものづくり体制の強化と、法令遵守やコーポレートガバナンス向上に取り組んでいくことで、ステークホルダーの皆さまからの信頼を高められるよう、努めてまいります。
磐石な企業体質の構築に、全社一体で取り組んでいく所存でありますので、引き続きご支援の程よろしくお願い申し上げます。

2025年6月

連結業績

2024年3月期
実績
2025年3月期
実績
売上高(億円) 3,010.7 △2.1% 3,505.0 16.4%
営業利益又は営業損失(△)(億円) 9.7 △77.7% 51.4 425.7%
経常利益又は経常損失(△)(億円) 13.9 △72.8% 58.4 319.9%
親会社株主に帰属する当期純利益
又は親会社株主に帰属する当期純損失(△)(億円)
4.0 △89.5% 30.3 645.1%
売上台数(千台) 139.1 △2.0% 146.5 5.3%

%は対前年同期増減率

2025年3月期連結業績について

当連結会計年度の我が国経済は、雇用や所得環境の改善により景気は緩やかな回復基調が続いた一方で、海外景気の下振れが我が国の景気を下押しするリスクに留意する必要がありました。

当社グループを取り巻く環境は、原材料価格の高騰や需要の変動など、先行き不透明な状況が続きました。

このような環境において、当社が日産自動車株式会社から受注しております自動車の売上台数は、前連結会計年度と比べ5.3%増加の146,521台となりました。売上高は、主に前型車に比べ売上価格の高い「新型インフィニティQX80」や「新型パトロール」、「新型アルマーダ」による増加等により、16.4%増加の3,505億円となりました。

損益面では、営業利益は上期においては新型車の生産に要した追加コスト等の影響により前年上期と比べ減少したものの、下期で「新型アルマーダ」が立ち上がったことに加え、前第4四半期において発生した能登半島地震の影響による構成部品の供給不足がなくなったこと等から前連結会計年度と比べ425.7%増加の51億円、経常利益は319.9%増加の58億円、親会社株主に帰属する当期純利益は645.1%増加の30億円となりました。

関連情報・リンク

Home 投資家の皆様へ 社長からのIRメッセージ