この度、社長に就任いたしました冨山でございます。
2024年3月期の我が国経済は、雇用情勢や所得環境の改善から緩やかな景気の回復が見られた一方、物価上昇や中東地域をめぐる情勢等の影響に十分注意が必要な状況が続きました。
当社グループを取り巻く環境は、新型コロナウイルス感染症の拡大に伴う経済活動の抑制や、一部の部品供給問題の影響等を受けた前連結会計年度と比べ生産活動は回復したものの、2024年1月に発生した能登半島地震の影響による構成部品の供給不足や、需要の変動など厳しい状況となりました。
このような環境において、当社が日産自動車株式会社から受注しております自動車の売上台数は、前連結会計年度と比べ2.0%減少の139,121台となりました。売上高は、主に「NV200バネット」等の商用車の売上が伸びたものの、「アルマーダ」等の乗用車の売上台数が減少した結果、2.1%減少の3,010億円となりました。
損益面では、営業利益は売上台数の減少や車種構成の悪化、市況変動の影響等により77.7%減少の9億円、経常利益は72.8%減少の13億円、親会社株主に帰属する当期純利益は89.5%減少の4億円となりました。
当社の主要事業は次の3つになります。
1つ目は、「商用車・プレミアムカー」です。独自性の進化・深化により、ものづくり技術力・生産性の向上を図るとともに、商品の付加価値を高め利益と売上台数の拡大を図ります。
2つ目は、「特装車」です。将来の成長性と高い収益性が見込める特装事業において、お客さまのニーズの多様化に迅速に対応することで事業拡大を図ります。
3つ目は、「サポート事業」です。サービス部品生産やエンジニアリング受託業務、電動化対応を含む各種サポート事業について、生産量・業務量の拡大を図ります。
当社は、「気候変動への対応の必要性」、「市場のニーズの変化」、「企業に求められる社会的責任の高まり」、「労働人口、従業員の意識の変化」、これらの環境変化を認識し、昨年度2023-2027中期経営計画をスタート致しました。
これらの環境変化を踏まえ、目指す姿を「商用車とプレミアムカー、特装車、サポート事業で社会に貢献し、お客さまから頼られる唯一無二の存在となる。」と定め、これら3つの主要事業の拡大を図ってまいります。
1つ目の柱は、「持続可能な企業基盤」です。本中期経営計画では活動の柱の中心に「持続可能な企業基盤」を掲げ、ESGすなわち「環境」、「社会」、「ガバナンス」の課題に取り組み、サステナビリティを中心に据えた事業活動を推進しております。
2つ目の柱は、「魅力ある商品の創出」です。まず、日産車体九州にて4月に立上げました、北米向け新型 INFINITI QX80について今年度は、中近東向けの新型フレーム車など、派生車も含めて、順次量産を開始していく予定でございます。万全の生産準備で進めてまいりますので、是非ともご期待いただきたいと存じます。
3つ目の柱は、「独自性の進化と深化」です。技術開発については、今年度以降も引き続き、効率的なサービス部品の生産を実現する技術や今後のCASEを見据えた新たなアイテムの積み上げに取り組んでいきます。
2023-2027中期経営計画の2年目に当たり、引き続き、当社の強みである開発から生産まで一貫したものづくり体制の強化と、法令遵守やコーポレートガバナンス向上に取り組んでいくことで、ステークホルダーの皆さまからの信頼を高められるよう、努めてまいります。
磐石な企業体質の構築に、全社一体で取り組んでいく所存でありますので、引き続きご支援の程よろしくお願い申し上げます。
2024年6月
2023年3月期 実績 |
2024年3月期 実績 |
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売上高(億円) | 3,075.2 | 42.8% | 3,010.7 | △2.1% |
営業利益又は営業損失(△)(億円) | 43.9 | - | 9.7 | △77.7% |
経常利益又は経常損失(△)(億円) | 51.1 | - | 13.9 | △72.8% |
親会社株主に帰属する当期純利益 又は親会社株主に帰属する当期純損失(△)(億円) |
38.8 | - | 4.0 | △89.5% |
売上台数(千台) | 141.9 | 24.8% | 139.1 | △2.0% |
当連結会計年度の我が国経済は、雇用情勢や所得環境の改善から緩やかな景気の回復が見られた一方、物価上昇や中東地域をめぐる情勢等の影響に十分注意が必要な状況が続きました。
当社グループを取り巻く環境は、新型コロナウイルス感染症の拡大に伴う経済活動の抑制や、一部の部品供給問題の影響等を受けた前連結会計年度と比べ生産活動は回復したものの、2024年1月に発生した能登半島地震の影響による構成部品の供給不足や、需要の変動など厳しい状況となりました。
このような環境において、当社が日産自動車株式会社から受注しております自動車の売上台数は、前連結会計年度と比べ2.0%減少の139,121台となりました。売上高は、主に「NV200バネット」等の商用車の売上が伸びたものの、「アルマーダ」等の乗用車の売上台数が減少した結果、2.1%減少の3,010億円となりました。
損益面では、営業利益は売上台数の減少や車種構成の悪化、市況変動の影響等により77.7%減少の9億円、経常利益は72.8%減少の13億円、親会社株主に帰属する当期純利益は89.5%減少の4億円となりました。