商品開発

燃費向上

燃費向上は、車という商品の競争力であると同時に、限りある地球資源節約の観点からも、わたしたちに課せられた社会的要請でもあります。この向上活動には、代替エネルギー対応や燃焼技術開発のほかに、軽量化のための材料開発、駆動系の高効率化、空気抵抗の低減など、多岐にわたる技術革新が必要です。

活動の成果

キャラバンは、エンジン改良、7速AT採用等により、ガソリン車は、「平成27年度燃費基準+15%」「平成27年度燃費基準+10%」「平成27年度燃費基準+5%」を、ディーゼル車は、「平成27年度燃費基準+15%」を達成しています。
NV200バネットバン2WD、AD 2WDは、エンジン改良、CVTの採用、アイドリングストップ採用等により、「平成27年度燃費基準+25%」を達成しています。

キャラバンディーゼル

JC08モード 燃料消費率
13.9km/l(国土交通省審査値)
(バン DX 2WD ロングボディ/標準幅/標準ルーフ/低床/3人乗り/5ドア/7M-ATx)
⇒「平成27年度燃費基準+15%」を達成

キャラバンガソリン

JC08モード 燃料消費率
10.7km/l(国土交通省審査値)
(バン DX 2WD ロングボディ/標準幅/標準ルーフ/低床/3人乗り/5ドア/7M-ATx)
⇒「平成27年度燃費基準+15%」を達成

NV200 バネットバン2WD

JC08モード 燃料消費率
16.4km/l (国土交通省審査値)
(DX)
⇒「平成27年度燃費基準+25%」を達成

AD2WD

JC08モード 燃料消費率
19.0km/l(国土交通省審査値)
⇒「平成27年度燃費基準+25%」を達成

排ガス清浄化

環境に優しいクリーンな排出ガス車を、1台でも多くお客様にお届けすることを目指しています。そのため日産自動車と連携しながら自主目標値を定め、積極的に技術開発とその商品化に取り組んでいます。

環境に優しい車社会の実現に向けた、商品開発の推進

開発・製造、商品保証までを一貫して担当する当社は、常に「CO2排出量の削減」、「エミッションのクリーン化」及び「資源循環(リサイクル)」の3つを重要課題として考えている『ニッサン・グリーンプログラム2022』を踏まえ、「法律で定められた排出ガス規制値より厳しい、自主基準値に適合した商品化の推進」を環境目標とし、商品開発を進めています。

低排出ガス車の商品化拡大の取り組み

より環境に配慮した車を、よりお求めやすい価格で提供すると共に、排出ガス清浄化技術をできるだけ多くの車に導入し、社会の要請に応えるために、国内で販売する車の低排出ガス車認定取得を目標に取り組んできました。
日産車体における生産車としましては、WLTCモードにおいてNV200バネットバン2WD、AD 2WD、エルグランド全車が、平成30年基準排出ガス50%低減レベルを達成しています。NV200バネットバン4WD、AD 4WD、キャラバン全車は、平成30年基準排出ガス規制に適合しています。

※WLTCモードは、「市街地」「郊外」「高速道路」の各走行モードを平均的な使用時間配分で構成した国際的な走行モードです。
市街地モード:信号や渋滞等の影響を受ける比較的低速な走行を想定。
郊外モード:信号や渋滞等の影響をあまり受けない走行を想定。
高速道路モード:高速道路等での走行を想定。

低排出ガス車の商品化拡大の取り組み

低排出ガス車の商品化拡大の取り組み

環境負荷物質の低減とリサイクル性の向上

資源の効率的な循環の一環としてクルマのリサイクルを促進するためには、新型車の設計段階から使用済み後のことを考えて設計することが必要です。そのために、環境に著しい影響を及ぼす物質の使用制限、リサイクルしやすい材料の積極的採用等、材料面からの改善を進めています。

環境負荷物質の低減

日産自動車のグローバル方針に基づいて、製品に含まれる化学物質の把握と管理を行い、以下のような環境負荷物質の全廃を進めています。

重金属化合物(鉛、水銀、カドミウム、六価クロム)の削減

鉛:バッテリ、電子回路基盤及び電気用途のはんだ等一部を除き全廃。
水銀:ヘッドライト用の放電ランプ、ディスプレイ中の蛍光管等一部を除き全廃を完了、またカドミウムについても全廃。
六価クロム:一部の地域を除き全廃し、残りの地域(北米、一般輸出等)については日産独自の目標を設定し、低減活動を推進。

特定臭素系難燃剤などの低減

特定臭素系難燃剤(ペンタブロモジフェニルエーテル、オクタブロモジフェニルエーテル):全廃を完了。

車室内のVOC(Volatile Organic Compounds)の低減

VOCとは、ホルムアルデヒドやトルエンなど、揮発性有機化合物の総称で、鼻やのどへの刺激の原因とされています。
NV350キャラバンにおいて、車室内のVOCを低減するため、シートやドアトリム、フロアーカーペットなどの部材や接着剤を見直すことでその揮発量を抑制しました。また、厚生労働省の定めた13物質について、室内濃度指針値を下廻るレベルに低減しました。

※ 厚生労働省の定めた13物質:厚生労働省がシックカー及びシックハウス症候群の原因となるVOC(揮発性有機化合物)の室内濃度指針値を定めた13の物質。(ホルムアルデヒド、トルエン、キシレン、パラジクロロベンゼン、エチルベンゼン、スチレン、クロルピリホス、フタル酸ジ-n-ブチル、テトラデカン、フタル酸ジ-2-エチルヘキシル、ダイアジノン、アセトアルデヒド、フェノブカルブ)

リサイクル性向上

循環型社会の構築を目指し、3R(リデュース・リユース・リサイクル)の考え方を基本に、さまざまな改善提案を織り込んだ「リサイクル設計ガイドライン」を作成し、新型車の設計を行っいます。

<3R>
リデュース:廃棄物となるものを初めから減らす。
リユース:使用済み部品を中古部品として再利用する。
リサイクル:元の材料に戻す。(再生利用)

資源循環の流れ

資源循環の流れ

リサイクル改善内容
リサイクルの内容 NV350キャラバンの対応
・リサイクルが容易な材料の採用 ・単一素材での部品設計の推進
・熱可逆性樹脂の採用拡大
・材料別表示(マーキング)の実施
・市場より回収した部品の材料を積極的に採用 ・バンパーリサイクル材の活用
・シュレッダーダストの活用

リサイクル率95%以上を達成

リサイクル率95%以上を達成

NV350キャラバンにおける主なリサイクル対象部品例
リサイクル率95%以上を達成

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